忙しいです。
とりあえず、デルタアストレイの公式ホームページが
仮オープンしたのでお知らせです。
今までのホームページは、かなり放置プレイでしたが、
今回はこまめに更新する予定です。
企画ページも充実!
まずは25日の本格オープンをお待ちください!
http://www.delta-astray.net/
千葉智宏: 2006年6月アーカイブ
アストレイの話をいただいた時に、
「なぜテレビと同時に外伝をやるのか?」を最初に考えた。
通常、外伝というものは、「続編」と限りなく近い位置にいる。
つまりお客様は、本編と同じ人たちということだ。
本編だけでは物足りない人に、さらに作品を提供する訳だ。
この方法を採用している過去の作品は、「ウイング」の一連のビデオ作品などがある。
「SEED」の場合、まだお客さんはいないので、
このパターンには当てはまらない。
お客さんの「もっと欲しい」という要求は、
本編をやっている最中なのだから、あまり無いだろう。
そこで「アストレイ」では、
新たな外伝としての必然を考えた。
行き着いた答えは、「本編とは違う作品」だ。
ガンダムという作品は、作るのに膨大な世界観を用意しており、
実はテレビで語られるようなテーマ以外でも、まったく違うドラマの舞台として使える。
そこに目を付け、あえて「テレビとは違うもの」を目指したのだ。
こうすれば、お客さんはテレビとは違う人たちになる可能性もある。
(もちろん、両方を楽しんでくれているお客さんもいる)
違うお客さんがつかめれば、単純に「続編」を作るよりお客さんの数が増える。
それも狙いだ。
タイトルも「王道(本編)ではない」という意味の「アストレイ」になり、
ストーリーも、キャラクターも、まったく違うものにした。
よくファンの方から「本編よりアストレイが好きです」という
言葉をいただくが、これは狙ったとおり、
お客さんが二分化している現れだと思う。
まったく逆の「本編は好きだけどアストレイは嫌い」という人も、
かなりいるハズなのだ。
(もちろん、両方すきな人もいると思う)
ただし例外もある。
「Xアストレイ」は、上記した考えとは違う方法で作られている。
こちらは、なるべく「SEED」に合わせるように作った。
(もしそう見えないとしたら、作家性の違いです。
少なくとも、これまでのアストレイと雰囲気が違う所は読み取ってもらえると思います)
なぜ本編に雰囲気を合わせたかというと、
「X」の連載中は、本編が放映を終了していたからだ。
しかし、本編の続編は決定していた。
そこで、本編のファンを離れさせないようにする意図で、
「X」は作っていったのだ。
外伝として、一定の成功を収めることが出来た「アストレイ」だが、
これらの成功の裏には、
本編世界観設定の充実や、本編スタッフの協力があったことを記さねばならないだろう。
あと、「ガンダム」という作品のもつ懐の広さ。
これらがなくては、外伝は成功するハズもなかったのだから。
昨日のつづき
今日は模型化の話を中心に。
・MSV模型開始
SEEDでもMSVの模型展開が開始されることになった。
バンダイホビーから「最初の広告でゴールドフレーム天を使って良いか?」
との連絡をもらう。
「どうぞどうぞ」と返事。
この時、ゴールドの模型化の予定はなかったが、
ホビー部のスタッフの間でも、「こいつはやりたい」との思いがあった。
・天、製作開始。だが!
MSVで発売した1/100レッドフレームが好調だった。
そこで、ゴールフレーム天の発売が決まった。
実は、レッドフレームは、最初から天を作れるようにパーツ構成を考えてあったのだ。
天が設計に入った時、私にも連絡があった。
その時、私はうれしい反面、疑問をもった。
「もう一人の主人公であるブルーセカンドを出さずにゴールド天を出していいのか?」
そして私は、ホビー部の人に言った
「ゴールド天は中止して、ブルーセカンドにしてください」
ホビー部の人も私の意見を取り入れてくれ、
急遽、ゴールド天は中止、ブルーセカンドを発売することとなった。
・時間は流れ……
「Dアストレイ」も中盤のころ、
いつものサンライズでの打ち合わせに、ホビー部の静岡の人が来ていた。
普段はいない人の参加に「なんだろう?」と思っていた私。
すべての打ち合わせが終わった後、その人が口をひらいた
「中止していたゴールド天ですが、やはりキット化したいと思います」
その人は、わざわざそれを言いに、静岡から新幹線で来てくれたのだ。
感激した。
「いいですか?」というホビー部の問いに
「もちろんです」
と答えた。
すでにネット上などでは、あきらめムードが漂っていたゴールド天のキット化だ。
これはファンにとって、かなりうれしい話題に違いない。
・再登場
キット化はうれしい話だったが、ゴールド天が悪役として大活躍してから、
かなりの時間が経過していた。
物語の登場人物として生き残っているとはいえ、最近は活躍していない。
そこで、急遽、ゴールド天(とロンド)を物語の表舞台に引き出すことにした。
それが13話でジェネシスαにロンドが現れるシーンとなった。
その後、ロンドとゴールド天は、「Dアストレイ」のレギュラーになっていく。
・そしてキット化
今回のキット化は、ひとえに応援し続けてくれたファンの熱意によるものだと感謝している。
一度は自分の手で中止に追い込んだ企画だけに、感謝の念も大きい。
次はアウトフレームDとテスタメントのコンパチ。
これが欲しいよね。
みなさまの熱いラブコールお待ちしてます。
企画が動き出しても正式アナウンスより前にお知らせすることは出来ませんが、
まずは作品の中で復活することで、なんとなく分かる日がくるでしょう。
余談
ゴールドフレーム天の型式番号は、
天ミナで、「MBF-P01-Re2 AMATU 」
天ミナの英名は、「GUNDAM ASTRAY Gold Frame Amatsu Mina」
両者を比較しても、一瞬気づかないと思うが、
実は型式番号では「AMATU」であり、英名では「AMATSU」だ。
なぜ違うかというと、
型式番号は公式文書としての「訓令式ローマ字」で表記され、
名前は一般文書としての「ヘボン式ローマ字」で表記されているからだ。
ちょっとしたコダワリだったのだが、
あらゆる所で混乱を巻き起こしている。
付けたのは私です。申し訳ない。
模型化が発表されたのを機会に
ゴールドフレームの誕生秘話を……。
・ゴールド誕生
最初に見せてもらったアストレイのカラー案の中から、
私が主人公として赤と青を選択したのは、電撃のインタビューで話したとおり。
その初期案の中には金色もあって、「これ、いいよね」とスタッフの中でも人気だった。
だが、金色は、主人公にするには派手すぎるし、模型化するには、
メッキが必要となりハードルが高い。
そこで、金色は、模型のことを考えなくてもよい敵として出すことにした。
・テレビの情報入手
テレビスタッフとの打ち合わせ中、ブリッツが物語の中盤で破壊されることを聞く。
「ぜひ、そのジャンクパーツをください!」
テレビとの連動が、この段階ではあまり決まっていなかった私は飛びついた。
ただ、機体そのものを使うのは、問題があるので、
腕一本をもらうこととした。
「オッケー」ということで、スタジオぬえの森田さんが
その回のシナリオも担当し、しっかり腕を切り落としてくれることになった。
・作画、問題発生(少しだけね)
さて、腕の確保が出来たので、ガンダムエース1話に登場するゴールドフレームは、
腕をへリオポリスに落としていってしまう。(1話では腕しか出てこない)
しかし、ここで問題発生。
当初の予定では、左腕を落とす予定だったのが、ときた先生が間違えて、右腕を描いてしまったのだ。
ご本人は、ペン入れの段階で「もしかして間違えたか?」と気が付いて連絡してきてくれた。
「それじゃ、右にしましょう」と私は即答。
実際この時は、どっちの手でもよかったので、急遽、落としたのは右腕という設定に変更、各所に通達しなおした。
・シナリオ完成
スタジオぬえ森田さんのシナリオには、「右腕を切り落としてから破壊。変更不可」の記述があり、実際、ここは変更されることなくアニメで描かれた。
・デザイン発注、問題発生(少しね)
ブリッツの腕を移植するだけでは、インパクトがないので、
同時に顔も変更することにした。
そこで、ビークラフト阿久津さんに新しい顔のデザイン発注することになった。
実は、アストレイでは、最初に敵やキャラなど、発注できる数に決まりがあった。
(予算の関係。これは連載期間が延長さると、その都度替わる)
ゴールドのパワーアップは予定に含まれてなかったので、
追加した少ない予算でデザインしてもらうことになった。
しかし、いざラフを受け取ってみると、
あの凄いデザインだった。
「ぜんぜん、手と顔だけじゃない!」
これを顔だけの安い予算でデザインしてもらうのは無理だ。
そこで、急遽、ラフボスとして取っておいた予算を使い、新ゴールドをラスボスにしようと考えた。
それをビークラフト阿久津さんに伝えると
「ラスボスは別にやりたいデザインがあるので、それはそれでやらせてくれ」
との返事。
その意見を尊重することにして、予算のやりくりをして、ラスボスとは別にデザインしてもらうことにした。
※もし、ラスボスを中止していたら、リジェネレイトが消えていた。
・色決め
デザインを進めてもらってる時(たしかまだラフも出ていない時)
ときた先生と電話で話していたら、
「今、模型誌をみているのだけど、黒い装甲はありかも」
という話が出た。
その時、ときた先生はテストショットで黒いプラで成形された何かの仮組キットを見ていた。
「たしかに」
ということで、ブリッツの腕を移植されたゴールドフレームは、
金のフレームに黒い装甲になることとなった。
・物語的対応策
当初、腕と頭だけ変えるつもりだったのに、凄いデザインになってしまったゴールド。
このまま再登場すると、同じ機体だと分からない。
そこで、コミックの方では、未完成形態でも登場させることとなった。
(腕はブリッツのまま、頭部は新しいものになっている)
ギガフロート戦に登場。
(MSV的には、第三次ビクトリア攻防戦にもこの状態で参加している)
これはこれで格好良くて、けっこう人気があるようだ。
模型を改造したものもネットで何体か見かけた。
※これはこちらも狙っていた。
模型で作れる改造機というのもテーマだった。
・設定完成、問題発生(少しね)
設定がアップした。
だが、足など本来破壊されていない部分にも改造が加わっていた。
その上、足のアーマーにブリッツのデザインラインが見られ、
サンライズから「ここは元のアストレイにしたい」とのオーダーがあった。
そこで、デザインを元のバージョンに戻してもらって完成としたのが、
ゴールドフレーム天だ。
名前は、私が「オーブは日本語(古代語)」という観点から付けた。
サンライズでは、漢字の名前に多少抵抗があったようで、
「正式名称ではなく、パイロットが勝手に呼んでいるのならオッケー」という返事だった。
いまでは「暁」もいるので、違和感なくなったが、このあたりの用心深さは、商売で物作りをするのにはかかせない部分だと思う。
・天ミナ
ゴールフレームのパイロットであるロンドは、
当初からギナが死に、ミナにバトンタッチする予定だった。
そこで、ミナになった時にゴールドフレームもパワーアップしたいと考え、
一部の追加武装を初期段階では出さないこととした。
腕に付くツムハノタチと腰のトツカノツルギがそれだ。
復活させるにあたり、デザインを見直していたら、
一旦中止になった足は、ハイヒールのようで、
女性パイロットには合うかもしれないと思うようになった。
そこで、サンライズに相談したところ、
中止となったデザインを復活させても良いという話になった。
こうして、ミナが乗る機体は「天ミナ」として、
足も改良された機体として登場する。
※長くなったので、模型化への道は、また明日に続く!
作家という仕事はバクチと同じだ。
サラリーマンには、月給がある。
その収入はボーナスなど成果によって変動するものもあるだろうが、
一定水準を下回ることは、ほとんどないだろう。
(最低賃金が都道府県によって決められている)
アルバイトは、時給など最初に決められた金額を
働いた分だけもらえる。
だが、作家は違う。
作家という仕事はバクチと同じだ。
安定してる部分には、原稿料というモノがある。
これはアルバイトに近く、遣った分だけお金になる。
(1ページいくらとか)
しかし、それだけで生活できるかというと、かなり厳しい。
作家が生活するためには、印税はかかせない。
これは、漫画家もアニメのシナリオも一緒。
当然、コミックのシナリオだって同じだ。
なので、「単行本にならない」という仕事はかなりの痛手であり、
生活に直接響く。
連載はある意味お試し期間であり、この間に人気が取れないと、単行本はなし。
私は、6月を中心に多数の「Dアストレイ」の単行本を予定しており、
応援してくれたファンには、本当に感謝感激である。
もうひとつ、アストレイでは、スタッフにも恵まれている。
上記したように「人気」というのは単行本化にかかせない要因だが、
その「人気」をクリアしていても単行本にならないことがあるからだ。
大抵、スタッフ(もっとはっきり言うと漫画家さん)に問題がある。
私も「人気」あるのに単行本化されない作品をいくつか抱えている。
ひとつは、K談社の作品で、これは漫画家さんの原稿修正待ちだ。
もうひとつはK川書店で、こちらは連載が最終回の直前で停止している。
しかし、私(とシナリオスタッフ)の作業は、最終回まで納品を終えている。
あとは漫画家さんが描いてくれさえすれば、単行本化は間違いないところだ。
読者も、それを待っている。
その作家さんが作品を描けない理由は聞いたが、
私に言わせれば理由になっていない。
(作品とは、関係ない理由だ)
読者が待っている作品があるなら、それを描く義務がある。
同時に、スタッフや、版権元への責任もあるハズだ。
私も連載再開、完結、そして単行本化を心待ちにしている。
あくまでも個人的な意見だが、ガンダムで一番の発明は「型式番号」だと思う。
この1つの番号を作っただけで、どれだけメカにリアリティがうまれたことか。
発展図は、あくまでも型式番号の付属品みたいなものだ。
型式番号があれば、ある程度、発展図も想像出来る。
(SEEDの発展図は、それほど単純ではないけど)
同じように考えた時、SEEDで一番の発明は
「コーディネイター」という言葉だと思う。
この言葉が、SEEDという世界を言い表している。
「人種を言い表す言葉」には、ファーストの「ニュータイプ」もあるが、
これよりも「世界を表現する」という意味では、重要になっている。
なぜなら、ニュータイプを知らなくてもファーストを見ることが出来るが、
コーディネイターを知らずにSEEDを見ることは出来ない。
コーディネイターという存在が、
対立の構図を説明し、
科学技術の発展度を説明し、
主人公(キラ)の苦悩を説明する。
コーディネイターという言葉があるから、
ナチュラルという言葉も生きるし、
ブーステッドマンもエクステンデッドも存在できる。
一方で、
SEEDでは、言葉の持つ設定力が、今までと違った使われ方もしている。
一般的に設定屋は、「聞き慣れた言葉」、「言いやすい言葉」を選ぶ。
私もそうする。
だが、そうした言葉は、すでに使われてしまっており、なかなか新たに見つけ出すのは難しい。
SEEDでは、この部分で大胆な冒険をしている。
ほとんど使われたことのない単語や言語をバンバン導入しているのだ。
個人的に一番驚いたのは、「フォビドゥン」だ。
発音できないし、どんな表記したらいいのか分からない!
今までの常識なら、ぜったい使わない単語だ。
SEEDは、そうした言葉を多用しながら、それを浸透させるのに一役買っている。
「聞き慣れた言葉がないなら、聞き慣れさせてしまえ」
という訳だ。
※本当にそうスタッフが思っているのか知らないが、そう感じられる。
ちなみに先日発表された「スターゲイザー」で、「改」が取れた2機。
この名前については、「ある色の名前」というのが決まっていて、
そこから数種類の言語の案を、私が用意した。
最終的に選んだのは監督。
イタリア語が選ばれている。
今回、アクタイオンがユーラシアと関係しているので、ヨーロッパなら、どこでもアリなのだ。
最後に、「デルタ」でも、いろいろ
新しい設定力をもった言葉を用意している。
火星移住者が「マーシャン」なのも、その1つ。
今後作品内では、マーシャンから見た地球人の呼び名も出てくる予定だ。
※すでに設定は作った。楽しみにしていて欲しい。
今度の新シリーズ「Δ(デルタ)アストレイ」の主人公は
火星移住者たちだ。
本作の中では、「マーシャン」と呼んでいる。
今まで、ガンダムの世界では、遠くても木星ぐらいしか他天体は出てこなかったと思う。
だがコズミックイラは、いよいよ火星などの他天体にも進出だ!
(火星は、木星より地球に近いけど)
ちなみに「スターゲイザー」でも、これまでのガンダムの世界観を越えた所で物語が行われる。
(「デルタ」の1話の冒頭は、そこが舞台)
今のところ、主人公たちマーシャンが地球に来てしまうため、
火星が直接舞台となる予定はないが、
火星の社会システムについては、かなり細かく設定した。
このあたりも「ガンダムはSF」だと思う人々には注目してほしい。
チャンスがあれば、火星での物語も作ってみたいが、
キラもラクスも出せなくなるので、まあ、可能性はないかな〜。
余談となるが、
今までのガンダムのシリーズの準備稿で、ある作品は火星が舞台だった。
結局、それは中止になったが、
火星という星はSFでは定番で、なかなか魅力的な所だ。
ただ、ひとつだけ問題がある。
火星と地球が戦争するのは無理だ。
距離がありすぎる。
兵を送るのに一年もかかるのでは現実的ではない。
火星を舞台にするなら、現地のマーシャンと、地球からの統治団との戦いになる。
それなら火星だけで収まるので、距離は関係ない。
地球を舞台にするなら……おっと、これについては
ガンダムエースの連載を読んでください。
先日の「Δアストレイ」について
いくつかご質問を受けました。
基本的に作品を読めば分かることではあるのですが、
かなり誤解しているようなので、
ブログから発信した情報で誤解を招いたなら、
ブログで解消しておくのがスジか?
と考えて、ここでご説明しておきます。
※勝手な想像で批判されるのも、あまり気持ちよくないので。
質問1
「C.E.73」というタイトルですので、
「デスティニー」の時代をすべて扱わず、途中で終わるのですね?
なんで、そんな中途半端な作品を作るのですか?
がっかりです。
答え1
いいえ。
ご存じの通り、アーモリーワンの事件が10月です。
ですから「C.E.73」より「C.E.74」が舞台の中心になります。
これは、「スターゲイザー」も同じです。
では、なぜどちらも「C.E.73」というタイトルかと言うと、
スタート時の年号にしたという単純なものです。
質問2
なぜ、テレビシリーズの外伝なのに、
「スターゲイザー」と同じタイトル「C.E.73」なのですか?
本当は「スターゲイザー」の外伝なのでしょ?
ウソを書かないでください。
答え2
いいえ。
「Δアストレイ」は、「スターゲイザー」の外伝ではありません。
どちらも「デスティニー」の外伝であり、並列、同格だと思ってください。
「スターゲイザー」のメカやキャラは「Δアストレイ」に登場しますが、
それは、今までの「アストレイ」にMSVが出るのと同じ感覚で捉えてください。
ではなぜタイトルが「C.E.73」かと言うと、
今までコズミック・イラの正式外伝は「アストレイ」しかなく、
「アストレイ」の中でだけ区別が付けばオッケーだったのですが、
「スターゲイザー」が作られるにあたり、
ガンダム伝統(?)の年号で作品タイトルを示す案が採用することになったのです。
(0080や0083など、踏襲した訳です)
「Δアストレイ」も、「スターゲイザー」も、「C.E.73」から
物語が開始されるため、このタイトルになりました。
したがって、今後新たな外伝が登場した場合、
「C.E.75」などのタイトルになる可能性もあります。
質問3
時間軸が、「Dアストレイ」から少しもどって「デスティニー」の開始時、
アーモリーワンの事件から描くのですね?
テレビの外伝なのですから、それ以外ありえないですよね?
答え3
いいえ。
時代は、開戦直前のころになります。
すでにユニウスセブンは落下してしまってます。
ガンダムエース版「Dアストレイ」から、直接時間がつながります。
(少し先のエピソードまで扱った電撃ホビー版と比較すると、
時間軸が戻ることになります)
質問4
「デスティニー」のその後は扱わないのですよね?
そこに期待していたのに残念でなりません。
答え4
どうなるかは未定です。
連載が続けば「デスティニー」のその後も扱う可能性もあります。
ですが、外伝である以上、あらたなテレビシリーズなど始まれば、
そちらに切り替えることになるでしょう。
この場合、人気があっても打ち切りです。
「Dアストレイ」では、「デスティニー」が決まっていましたから、
テレビ二作の間を描くことが可能でした。
質問5
テレビの外伝ということは、映画とのリンクはないのですね?
答え5
これも未定です。
リンクはやりたいですが、まだ映画について外伝スタッフには、
断片的情報しかもらえていないため、はっきりしたことは言えません。
ただ、直接関係しなくても、設定的なつながりはかなり期待してもらってよいと思います。
設定=世界観であるいじょう、それは外せませんから。
ここの所、毎日自分の作品を読む毎日。
なぜかというと、現在、校正といって、実際の印刷の前の最終チェックをしているからです。
う〜ん、まとめて読むと面白いな〜。(自画自賛)
それと、気づいたのですが、
私は書くときに、「だれが読むのか」を意識して書くようにしているのですが、
そのためか同じジェスとマディガンでも、
連載雑誌によって微妙にキャラが違う。
以下、宣伝。
今後出る単行本に未公開設定を満載する予定です。
スニーカー小説2巻には、ドクター・ミハイルのホスピタルザク。
※ジャパンの発展図で、ちいさ〜く公開されてますが。
ガンダムエースのコミック4巻には、ベルの秘密の設定が載ってます。
電撃ホビーの上巻には、レイスタのオプション、ジンアサルトの隠し武器、マディガンザクの隠し武器を公開。
ベルの設定と、マディガンの機体の隠し武器は、使う機会を待っていたら
使う前に連載が終わってしまいました(笑)。
あっ、そうそう、ちまたで、「Dアストレイ」が打ち切りという
ウワサもあるようですが、それはデマです。
それどころか、あの作品、土壇場で延長されています。
まあ、このアタリの話は、また後日語りたいと思いますが。
とにかくネタがこぼれたり、遣りたいことが遣りきれなかったのは、
打ち切りではなく、ネタの作りすぎですね。
アニメ本家の取りこぼしネタを拾っていた外伝が、
自分でネタをこぼすとは……反省です。
最近、よく新人さんに会う。
よくも悪くも新人と仕事をすることは、刺激になる。
新人さんが、「あしゅら男爵を知らない」なんて聞くと、
「それでこの業界で仕事出来るのか?」なんて思ったりするが、
まあ、大丈夫なのだろう。
ただ単に私が年取っただけだ。(たぶん)
ある新人さんは、話してみると野望に燃えてる感じがする。
いろいろ企画したり、既存のモノにダメだししたりする。
やる気はあるが、経験値がない分、やり方がマズイ。
経験に対する価値観が薄いから、先輩に礼をつくさない。
礼がないから、先輩の協力を得られない。
また、ある新人さんは、早くも業界から去ってしまった。
先輩から、「今の先輩なら出来る仕事量」をまかされ、
パンクしてしまった。
お願いしていた仕事は、ストップしたままだった。
自分の所で一ヶ月近くためこんで、どうにもならなくなってしまったようだ。
礼がないのは、私も新人時代は同じだった。
十代で業界に入ったこともあって、
社会の礼儀を軽んじていた。
先輩が打ち合わせ時間になっても起きてこないので、
「一生寝てろ!」と言い放ち、
一人で取材に出かけたこともある。
今なら遣らない。
そんなことを言っても、仕事場がギクシャクするだけで、なんのメリットもない。
言われた先輩は、起きるかもしれないが、良い取材が出来る精神状態ではないだろう。(この時は、そんなこと言われても起きなかった)
それより、大事な仕事の時間に起きられなくなるような
スケジュールを整理するように社長に頼む。
私は仕事でパンクするようなことはなかった。
礼がない分、だれにでも物怖じせず話すことが出来たので、
出来ない仕事は、出来ないと言えた。
(同じように、分からないことは、分からないと聞けた)
思えば、黒田も倉田も、同じように
文句(じゃない、問題点)を言える人間だった。
先輩の私は、よく文句(じゃなくて、問題点の指摘)を聞いた。
それが仕事を続けるための秘訣なのかもしれない。
何事も自分の中にため込んではダメなのだろう。
先日、当社の社員が一人、独立していった。
彼を雇ったばかりの頃は、全然文句(じゃない、問題提議)がなくて、困った。
頼んでおいた仕事が締め切りになっても納品されず、
理由も分からない。ということが続いた。
彼との付き合い方が分かったのは、
他社の人間に話しを聞くという裏技を理解してからだ。
彼は、文句を他の仕事で付き合いがある人には話していた。
これは完全に愚痴だ。
「うちの○○が、なにか言ってましたか?」
そう聞けば、ヤツの不満が手に取るように分かった。
だが、このやり方には、問題がある。
他社から、自社の愚痴を聞き出さねばならないなんて、ナンセンスだ。
結局、彼には仕事を頼まなくなった。
それから数年。独立することになった。
「独立する」話も、最初にそんな話題が出てから、一年ちかくかかった。
なかなか独立のための話をしてこない。
今度は、こんな苦労しなくてよい、新人が欲しい。