これも「悠久」のスタッフと組んだ作品。
メディアワークスのオンラインゲームだった。
かなり「初」がつく試みのシステムで、野心にとんだ作品でした。
なにが、野心的かというと、
登録して参加したユーザーの行動によって、
毎週発表されるストーリー(小説)が変化するシステムだった。
詳しく作業を説明すると、
各キャラ陣営ごとにユーザーが構成員として登録しており、BBSでの発言や、
戦闘などが出来るシステムだった。
私は、毎日、このユーザーの行動をチェック(1日に何千という書き込みをすべて読む)。
さらに、突発的に介入なんかもして。
ゲーム中のキャラになって、BBSに書き込みしたりする。
で、週末の大決戦(これがもっとも重要)の結果をみて、
土日でストーリーを決めて、小説を書く(月曜日に発表)。
それを毎週やっていたのだ!
今考えても、かなり無謀な企画。
作業時間がないのは、だれでも気づくと思うが、
ゲームの結果を反映させた上で、おもしろい小説を書くというのが、
至難の業。
さらにユーザー参加型で、意見を言える環境が整っていたので、
スタッフにたいする不満もダイレクトに届く。
そして、荒らし。荒らし。荒らし。
あの手この手で、荒らしてくる。
「こんなに大変になるとは思わなかった」
というのが、正直な感想でしたね。
ただ、喜んでくれている感想も、すぐに届くのはうれしかったです。
当時、毎日の戦闘と週末の大決戦について、
「管理者が操作している」という不満が一番多かったのですが、
ここにはっきり書いておきます。
一切操作してません!
ただし、毎週の小説だけは、
各陣営のリーダーキャラが、均等になるように気をつけていた。
戦闘結果で一番だったキャラは出さざるを得ないが、
それ以外は、それまでの出番から判断して、登場量を調整していたのだ。
(それでも「あのキャラだけ多い」という不満の声がかなりありましたが)
小説部分について
「小説家ではなく、ライターが書いてる」という苦情もあったな〜。
すみません、文章が下手で。
「複数の人間で書いており、文体が統一されていない」という指摘も多かったのですが、これ間違ってます。
私が一人で書いてました。
しかし、今考えると、一人でやるような仕事じゃなかったな〜。
複数でやってると思われてもしかたないか。
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このブログ記事について
このページは、千葉智宏が2006年4月28日 00:13に書いたブログ記事です。
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