困った仕事

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サンライズから原稿のチェック作業が来た。 いろんな本でアストレイやMSVを扱ってくれるのは、非常にありがたいことだ。 だけどね〜。 愚痴りたくないけど、編集部で最低限のチェックをしてからサンライズに送って欲しいよね。 ごくごく普通に公開されてる資料を見れば分かることは間違えないようにしようよ。 頼むからさ〜。 あと、創作はやめて欲しい。 固有名詞とか、勝手に作らないように。 以上、愚痴でした。 このチェック作業をしていて思い出したことがある。 昔、私が業界に入ったころは、電算写植というのがなくて、 文字はすべて1文字づつ、写植文字を拾っていたのだ。 ※「銀河鉄道の夜」のジョバンニが活版所のアルバイトでやっている作業です。 えっ、わからない? つまり文字の印が1つ1つあって、それを文章どおりに探しだし、組み上げて、大きな印刷用の印を作る作業が必要だったのです。 ちなみに今はワープロデータから、印が自動で作られるので、この作業はありません。(これが電算写植) ※余談 この電算写植の技術の導入により本の製作にかかる人件費が劇的に下がった。 おかげで、書籍の値段は物価の変動に対して安定している。 それと雑誌の数が増えたのも、安価に出せるようになったからだ。 業界で、それをリアルタイムで目にした私は、技術革新に感動したのを憶えている。 昔、攻略本でお世話になっていた写植屋さんがあった。 そのころの攻略本は、子供向けだったので、総ルビ(すべての漢字にヒラガナがついてる)が当たり前だった。 今でも、漫画には付いてることが多い。 作家は原稿を書いた後、読みにくい当て字などには、自分でルビを付ける。 だが、普通に読める漢字は、写植屋さん任せにして、作家はルビを付けないのが通例だった。 そのため、「常識」だと思った漢字にとんでもないルビが付いてきたりすることが、たま〜にあった。 まあ、このぐらいは、ご愛敬なのだが…… ある時のこと、私は騎士ガンダムの武器にルビを付けなかった。 なぜなら「破壊の鉄球(はかいのてっきゅう)」など、ごく当たり前の読み方だったからだ。 しかし、武者ガンダムの仕事で「超種子島」に「スーパーライフル」などというルビ付けに慣れていた写植屋さんは、「破壊の鉄球」に「スーパー・デンジャラス・ハンマー」などと、勝手に創作してルビを付けてきたのだ。 あがってきた写植をチェックしていた私も、あまりの違和感のなさに最初は気づかなかった。 最終的には、気づいたからよかったが、あまり「良くできた創作」を写植屋さんにやられると、かえって困るものだ。 ちなみに、この写植屋さんには、助けられたこともある。 私は「アムロ」とタイプすべき所を「アロム」とタイプして入稿してしまったことがあった。 しかし、すっかりガンダムに詳しくなっていたこの写植屋さんは、何事もなかったかのように「アムロ」に訂正して写植を作ってきてくれたのだ。

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このページは、千葉智宏が2006年4月 6日 21:21に書いたブログ記事です。

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