まず、ぬえ森田さんからキャラのアイデアをいただきました。
これは、かなりの数のキャラ案がありました。
私は、その中からジャンク屋と、傭兵を選択し、主人公にしました。
理由は、外伝ですから、本編とは違ったことをやりたかったからです。
外伝の役割として、
「世界観を生かしながら、本伝とは違う広がりを見せる」
ということを、最初から決めていました。
(のちのち解説しますが、「Xアストレイ」のみ、
違った方針で作っております)
この役割を考えれば、その時点で、正規軍の兵士は却下です。
ですが、戦争の時代を扱う以上、モビルスーツパイロットが必要です。
そこで、傭兵の登場となる訳です。
傭兵は、好きな軍に参加できるため、本編の戦い(事件)に絡めやすいというメリットもありました。
次に考えたのは、模型的展開です。
すでに模型誌での連載も決まっていましたので、
モビルスーツの改造が可能となるジャンク屋は、打って付けのキャラでした。
そうして、叢雲劾と、
ロウ・ギュールが生まれました。
ここまで読んで、みなさんお気づきだと思いますが、
模型誌のためにジャンク屋を設定しておきながら、
連載は傭兵チームで行っています。
これは、偶然と必然による結果なのですが、
模型誌としては、
「ちゃんと戦闘して作例をかっこよく見せられるキャラを求めていた」
これが大きい要因です。
逆にコミックの方では、ドラマをじっくり見せることが可能なため、
普通なら戦闘にならないようなジャンク屋を主人公としても、
物語を構成することが可能でした。
なお、スニーカーの小説は、最後まで、主人公が決まらなかったのですが、
バンダイホビーからの提案により、ガンダムエースのコミック1話の裏側を傭兵視点で描くことになりました。
この1話を書いた時点では、小説が「物語を深く掘り下げる」のに適していたから、
傭兵視点で裏側を描いただけで、ずっと傭兵の物語を描く予定はありませんでした。
実は、ある程度掲載内容を決めた時点で、
角川書店→ジャンク屋
メディアワークス→傭兵
という、緩やかな縛りが存在してました。
(それがなかったら、少年エースは傭兵コミックだった可能性が高いです)
ですが、角川のスニーカーに対しては、みなさん寛大で、
そのまま傭兵で小説を続ける許可をいただくことができ、
結果として、最後まで、劾の物語を展開していくことになります。
ジャンク屋は二誌ともコミック
傭兵は二誌とも小説(模型誌はショートストーリー+写真という構成だった)
という、結果的に妙な収まりになりました。
(これは、これで、良かったと思ってます)
とりあえず、
これで、各掲載誌での主人公は決まりました。
主人公がきまれば、サブキャラも、物語も自然と決まります。
(私は、いつも、まず主人公を作ります。
物語やテーマは、主人公の後から自然と付いてきます。
たぶん、テーマより主人公を先に作る作家は、珍しいのではないかと思います)
次回は、サブキャラたちについて書きます。