なんか、前回は、ぜんぜん私の話をしませんでした。
タイトルに偽りありですね。
今回は、本題に。
編集の仕事は、いろいろ覚えることの多い(しかも付き合いのある会社の数だけある)のですが、前の会社の上司は、まったく新人に仕事を教えてくれない人でした。
超放任主義です。
ですが、放っておかれても、困ります。
しかたがないので、ひたすら聞きました。
上司はもちろん、相手先の会社でも。
あとは、ゴミあさりです。
上司が捨てた「ラフ」や「原稿」などを拾って、そこから技術を盗むのです。
皿洗いが、洗う前に、先輩の作った料理の皿に残ったソースをなめる。
そんれと一緒です。
実際、これはとても効果的でしたね。
先輩が出すゴミは、私のお宝でした。
これに気をよくした私は、
自分が新人の教育担当になった時、同じことをやらせようとしました。
もちろん、わざわざゴミを拾わせるのはバカげてるので、
使い終わった仕事のゴミを全部新人にあげたのです。
「これを見て勉強して」と言って。
ですが、結果は期待とはまったく違ってました。
そこから仕事の情報を読み取れる新人がいないのてす。
「わからない所があったら聞いて」
そう言っても、質問してくる人は、ほとんどいませんね。
「最近の若者は」などと世代のせいにしたくはないのですが、
どうも「教えてもらう」ことに慣れている人が多いようです。
「教えてもらわないと、どこが分からないのかも、分からない」
そんな感じです。
関係ないかもしれませんが、
ゲームをプレイする時に、攻略本を見ながらやる。
そんな人たちでしたね、みんな。
ちなみに私は攻略本は(自分ではかなり作りましたが)、見ません。
それより説明書を見ます。
ゲームも家電も、説明書を見ないで、手を付けることはありません。
これは、「取り扱い説明書をみなかったせいで、やるミス」を恐れているからです。
まあ、これは前記した話とは関係ないですね。
少し関係あるとすれば、その恐れが、放任主義の上司とあいまって、ゴミを拾ってでも勉強しないといけないという脅迫観念につながったのかもしれません。
いきなり話をまとめますが、
業界を目指す人には、
「教えを待つ」のではなく、
「教わりに行く」姿勢が必要です。
「何が分からないのか」を理解することは、
「答えを知る」上で避けられない道なのです。