「アストレイ」の話が続いたので、別の話を。
今回のテーマは、「どうやったら業界で働けるのか?」です。
これからもこのテーマについては、書いていきたいと思ってます。
最終的には、優秀な人材をオルフェに迎えることが理想ですが、
(まじに、いずれはココで社員募集しますよ)
逆説的に言えば「こんな人は、業界に近寄るな」という資料かもしれません(笑)。
私は、前にいた会社やオルフェで、業界人として、
何度も新人募集の現場に立ち会い、
そして、いろんな新人を採用してきました。
そのほとんどの人に問題があり、やめています。
そんな「失敗例」を紹介することで、
これから業界を目指す人には、同じ失敗をしないようにして欲しいと思います。
まず、第一回は「業界は遊び場ではない」ということです。
「そんなの分かってるよ」と言われそうですが、
分かってない人が、とにかく多いのです。
「遊び」ではないとしても「趣味でお金が稼げれば、うれしい」ぐらいの考えの人は多いと思います。
しかしながら、それでは長続きしません。
趣味ならイヤなことはしなければ良いのですが、
仕事では、「イヤ」などとは言ってられません。
一例をあげます。
前の会社では、雑誌の映画紹介のコーナーの仕事を持ってました。
求人雑誌の広告では「映画紹介記事」という項目も業務内容に入れてました。
これが、失敗でした。
この項目ひとつで、かなりの人数の応募があります。
ですが、やってくる人間は「99パーセント」ダメ人間です。
全員が「タダで、公開前の映画が見られて、お金がもらえる」という甘い考えの人ばかりです。
彼らは、見た映画の魅力を人に伝えるための文章力もなければ、熱意もありません。
見たくない映画は見ませんし、つまらない映画の良い部分を見つける洞察力もありません。(映画紹介は一種の宣伝なのです)
さらに言えば、映画紹介の仕事だからと言って、本当に映画を見るとは限らないのですよ。(見ないで書かなくてはならないことも多い)
「映画を月に一本ぐらい見る」という人には、出来ない仕事なのです。
知識も、技量も、忍耐力も必要なのです。
なにせ、趣味ではなく、仕事なのですから。
基本的に普通の人は、趣味でお金を稼ごうなんて考えてはダメです。
趣味を大切にしたいなら、サラリーマンなど趣味と関係ない仕事に就いて、
純粋に続ける方がよっぽど有意義ですよ。
そうしないと、趣味なのに、その分野での犠牲を強いられることになります。
では、どのような人ならオッケーなのか?
答えは、「趣味のレベルを超えてる人」です。
映画紹介の仕事に向いてる人とは、
寝ても覚めても映画のことだけを考えているような人です。
言い換えれば、趣味ではなく生活そのものが、「映画」でなくてはなりません。
これは私が見てきたことですが、
業界で活躍している人は、本当に生活そのものが、仕事と密着しているのです。
歩きながらも、食事しながらも仕事のことを考えてます。
(多くの場合は、意識していないと思いますが、
無意識には考えています)
私もゲームの仕事をしていた時は、
仕事のゲームに疲れると、趣味で買ってきたゲームをする。
というような生活をしてました。
最近でも、外で仲間と食事をしている時、
全員がコーヒーを頼んだのに、一人で紅茶を頼んだ仲間がいて、
その出来事をヒントにしたシーンを、ある小説の中に書きました。
(ごく最近発表したやつです)
もちろん、全員が業界に入る前から、そのような生活をおくってるとは思いません。
私だって、業界に入る前は「趣味を仕事にしたい」と考えてました。
問題は「入ってから、意識を変えられるか?」なのかもしれません。
まあ、経験から言えば「ほとんどの人は無理」なのです。
「俺は出来る」、そう言う人は多いです。
社長という立場から言わせてもらうと、
この「出来るようになる人」を見極めるのが難しいのです。
ただ、「ダメだろう」という人は、かなりの確率で見極められます。
次回は、「ダメな人の見極め」について書きます。