テクニック: 2006年3月アーカイブ

コミックのシナリオの書き方

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コミックのシナリオの書き方にとくに決まりはありません。 ですが、いろんな作家さんと作業してきて、私には、 「これがよいな」というスタイルが出来てきました。 以下にそれをご紹介。 プロをめざしている方は参考にしてください。 ※すでにプロの方で「もっと良い方法がある」という人はご指導お願いします。 サンプルは、現在発売中のガンダムエース「Dアストレイ」最終回の冒頭です。 雑誌を買って読み比べて頂くと、さらによいかと。(宣伝) ※赤い文字はブログ用に書き足した説明です。 --------------------------------- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY         ガンダムエース 21話             2006.02.25スタジオオルフェ千葉 ●はじめに モノクロ32ページ想定。最大34まであり。 ※最終回。 ↑ページ数を記載することは重要。ページ数の間違いはコミック作業において致命的となるからだ。 カラーページがある場合は、そのことも別途記載する。 この回は例外的にページ数に振り幅があった。 ●タイトル案 1・SCOOP.21「真実を見る者」 ↑大抵4〜5案のタイトル案を提示しますが、最終回だけは、タイトルを決めてました。 ●舞台  ・宇宙、アメノミハシラ  ・宇宙、マティスの秘密基地  ・地上(南米?) ●ゲストキャラ  特になし ●ゲストメカ  ベルグランデ  ※電撃「B」最終回に登場した巨大モビルアーマー ●歴史  ・テレビ7〜9話と同時期。  (開戦への動き)  ※前回の直後。開戦前。 ↑舞台や、キャラ、メカ、歴史などは、指摘しなくても作業できますが、 ここでピックアップしておけば、漫画家さんの洗い出し作業が楽になります。 ●シナリオ ■アメノミハシラ、その他(シーン1) ↑場所とシーン番号を書き込む。 これがあると打ち合わせがスムーズ。   ※前回のミナの放送とセリフかぶる。   (以下の数行は前回と同様なのでセリフ変更不可)   アメノミハシラのミナ。 ミナ「私はロンド・ミナ・サハク。  現在は、どこの国家にも所属していない。  私はこれから、ある計画を全世界に向け、発信する。  それについて、どう判断し、  どう行動するかは個人の自由だ。」   セリフの間に周りにいるアメノミハシラの人間のカット挿入。   ここにいるのは、前回同様だが、プラス、劾のシルエットを加える。       ×      ×      × ↑同一シーンでも、場所が違うなどの場合には、区切り線を挿入。   地上。   被害地。作業しているモビルスーツ・レイスタ。   そのそばで、ラジオ(?)で放送を聞いている人。マルキオ導師だ。 ミナ「先日のユニウスセブンの落下。  両陣営ともに、相手を強く非難している。  その矛先は、関係ないジャンク屋組合にまで向けられた。  だが、はたして、本当にその非難は正しい物なのか?」   働くレイスタのジャンク屋マークがアップになる。   マルキオが見えない視線をよこに流す。   その先にいるのは、キラとラクスと子供たち。   (シルエットに近い扱い。背景キャラ) ↑ここは、変更になっている。 最終回ということもあり、キラたちは、はっきり登場することに。 ■マティアスの屋敷(シーン2)   部屋にジェスが飛び込んでくる。   中には、カナード、イライジャ、そしてマティアス。   にっこりほほえむマティアス。 マティアス「間に合ったわね。ジェス」   カナードたちに驚きつつ、マティアスに詰め寄るジェス。 ジェス「使いの者から、聞いた。  『一族』って、なんだマティアス。  真実を歪める者って……」   ※小説で風花から概要を聞かされており、やってきた。 ↑他誌との連動は明確にしておく。ここでは、わざと風花の名前を伏せている。 出すと、読者の興味が風花に流れるおそれがあるため。   マティアス、カナードたちに先に行くように促す。 マティアス「説明するわ。  ぜひ、あなたには、真実を知ってほしいから」   すでに死を覚悟しているマティアス。   平静であり、笑顔(あまり深刻ではない)。 ↑セリフだけでは、その時の感情がつたわりにくいので、表情などの指示を出す場合もあります。また、疑問があれば漫画家さんから、「この表情は?」と問い合わせもあります。 --------------------------------- 以下、まだまだ続きますが、だいたいこんな感じです。 参考になったかな?

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