昨日の書き込みでは、NHKを批判した私だが、
「これには演出が含まれる」と理解した上で見れば、おもしろい番組も多い。
前に紹介した「プロフェッショナル」もそうだが、
「ビジネス未来人」という番組も、私のヒイキだ。
放送日程はめちゃくちゃで、よく分からない。
(調べたが、変更も多い)
だいたい徹夜で仕事して、早朝テレビをつけると、
NHK第一か、教育のどちらかでやっている。
これは、広い意味で「プロジェクトX」風の番組で、
今までの常識をやぶった企業のリーダーを呼んで、話を聞くというものだ。
出てくる話を全部信じるのはかなり危険だが、
紹介されている作業がニセモノということはないだろう。
特に記憶に残っているのは
「北の町工場 宇宙を目指す」の回。
それまでロケットは、大学や研究所が独自に作っており、
かなりの費用がかかった。
それをこの会社では、採算ラインに乗せてしまったのだ。
やり方は簡単。
今までのロケットは、独自パーツを使っていたために、
1つ1つの部品が高価だった。
この会社では、流用可能なパーツは、すべて既製品を流用した上に、
新規パーツも工業規格に合わせた採寸にしたのだ。
この結果、コストは十分の一以下になったと言う。
最初は、こまっている研究所を助けたり、
趣味だったりしたようだが、
現在では、採算がとれて、もうけが出ているらしい。
この話は、かなりよかった。
町工場が宇宙開発をになう。
それも採算がとれてる(ここ重要)。
現代のジャンク屋組合をみたような気がした。
ちなみにこの番組には、二人の司会者がいる。
ひとりは男性アナウンサーで廣田直敬。
この人は、まあ普通の人だ。
問題はもう一人、三神万里子という女性だ。
かなり謎な人で、外見はバーのマダム風。
(キャリアウーマンには見えない)
収録中、まったく気持ちのこもっていない発言をする。
「あっ、読んでる」という感じだ。
そして、目もかなり死んでて、
「こんな番組興味ないの」とありありと語っている。
熱く語る企業人たちに、その冷めた態度で、冷や水を浴びせかけるのだ。
この人、肩書きがまた謎で、
「フリーランスジャーナリスト
国立情報学研究所プロジェクト研究員
そして……漫画家」
なんだよ、その漫画家って!
実際、番組中に彼女の漫画(というかカット)がかなり挿入されるのだが、
これが良いぐわいに古い。
この絶妙に壊れた雰囲気も、この番組の魅力かもしれない。
まあ、狙ったり、まねしたりできない魅力だが。